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半導体の種類とその役割

半導体の種類とその役割

半導体にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特性と用途を持ちます。本記事では、代表的な半導体の種類をわかりやすく解説します。素材としてよく使われるシリコンのほか、特定の用途で利用される化合物半導体についても紹介。また、トランジスタやダイオードなど、半導体を使った電子部品の違いや特徴を説明します。

INDEX 目次

1. 半導体とは

2. 半導体の分類

  1. 2-1. 材料による分類
  2. 2-2. 機能による分類
  3. 2-3. 用途による分類

3. 主要な半導体の種類

  1. 3-1. ディスクリート半導体
  2. 3-2. 集積回路(IC)
  3. 3-3. メモリ半導体
  4. 3-4. パワー半導体

4. まとめ

1. 半導体とは

半導体の種類とその役割

半導体とは、電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間の特性を持つ物質のことを指します。主にシリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)が使われ、現代の電子機器において不可欠な存在です。半導体は特性の違いによってさまざまな種類があり、用途ごとに適したものが開発されています。

2. 半導体の分類

半導体の種類とその役割

半導体はさまざまな視点で分類できますが、大きく分けると以下のようなカテゴリに分類されます。

2-1. 材料による分類

■シリコン系半導体(Si)
シリコンは最も一般的な半導体材料であり、集積回路(IC)やトランジスタなど、多くの電子機器に使用されています。シリコンは加工しやすく、安定した特性を持つため、大量生産に適しています。
■ゲルマニウム系半導体(Ge)
ゲルマニウムはシリコンよりも電子移動度が高く、高速動作が求められる用途に適しています。しかし、温度特性がシリコンに比べて劣るため、現在では特殊な用途に限られています。
■化合物半導体(GaAs、SiC、GaNなど)
ガリウムヒ素(GaAs)は高速通信や高周波回路に使用され、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)は高耐圧・高温環境に適したパワー半導体として活躍しています。

2-2. 機能による分類

■ディスクリート半導体
単一の機能を持つ素子で、トランジスタやダイオードなどが含まれます。電子回路の基本構成要素として使用され、電流の制御や信号の整流に不可欠です。これらの素子を組み合わせることで、より複雑な回路を形成できます。
■集積回路(IC)
複数の電子部品を一つのチップ上に集積した半導体デバイスです。デジタルIC(CPU、マイコン、メモリ)やアナログIC(電源管理、増幅回路)など、多様な種類があり、コンピュータやスマートフォンに不可欠な技術です。
■光半導体
光を発生・検出する半導体で、LED、レーザーダイオード、フォトダイオードなどがあります。照明、通信、ディスプレイ技術など幅広い分野で活用されており、光通信技術の発展とともに需要が増えています。
■パワー半導体
高電圧・大電流を制御するための半導体で、電源回路やモータードライブ、電気自動車(EV)などに利用されます。MOSFETやIGBTが代表的で、エネルギー効率の向上に貢献しています。

2-3. 用途による分類

■プロセッサ系(CPU、GPU、AIチップ)
コンピュータの頭脳となる半導体であり、演算処理やデータ処理を担います。CPUは一般的な処理、GPUは並列処理、AIチップは機械学習に最適化された演算を行います。
■メモリ系(DRAM、NANDフラッシュ)
データを一時的または永続的に保存するための半導体です。DRAMは高速アクセス可能な揮発性メモリ、NANDフラッシュは長期保存に適した不揮発性メモリとして活用されています。
■センサー系(イメージセンサー、加速度センサー)
環境情報を取得するための半導体で、カメラのイメージセンサーやスマートフォンの加速度センサー、ジャイロセンサーなどが含まれます。IoT技術の発展に伴い、需要が拡大しています。
■通信系(RFデバイス、5G向け半導体)
無線通信を支える半導体で、スマートフォン、Wi-Fi、5G基地局などに使用されます。特に、5G対応デバイスでは高周波領域の性能向上が求められ、GaNやSiCを用いたデバイスが注目されています。

3. 主要な半導体の種類

半導体の種類とその役割

3-1. ディスクリート半導体

個別の電子部品として動作する半導体デバイスで、トランジスタやダイオードなどが含まれます。
■トランジスタ
電子信号を増幅したり、スイッチとして機能したりする素子。バイポーラトランジスタとMOSFETが主要なタイプ。
■ダイオード
電流を一方向にのみ流す特性を持つ。整流用ダイオード、ツェナーダイオード、LEDなど多くの種類がある。

3-2. 集積回路(IC)

複数のトランジスタや回路素子を1つのチップに集積したもの。
個別の電子部品として動作する半導体デバイスで、トランジスタやダイオードなどが含まれます。
■アナログIC
オペアンプ、電源IC、A/Dコンバータなど、連続した信号を扱うIC。
デジタルIC
論理回路やマイクロプロセッサを含むIC。CPU、FPGA、ASICなどが代表例。

3-3. メモリ半導体

情報を保存するための半導体。
■揮発性メモリ(DRAM)
主にコンピュータのメインメモリとして使用され、高速な読み書きが可能だが電源が切れるとデータが消える。
■不揮発性メモリ(NANDフラッシュ)
SSDやUSBメモリに使用され、電源がなくてもデータを保持可能。

3-4. パワー半導体

高電圧・大電流を制御するための半導体。
■MOSFET
高周波スイッチング向けで、電源管理やモーター制御に使用される。
■IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)
高電圧・高電力用途に適し、電気自動車や産業機器に広く採用されている。

4. まとめ

半導体の種類とその役割

半導体はその種類ごとに異なる役割を持ち、電子機器や産業の発展に欠かせない存在です。今後もAI・IoT・自動運転などの進化とともに、新たな技術革新が期待されています。

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